今回は早池峰山の小田越登山口に一番近いお宿である早池峰ロッジ峰南荘に宿泊してきましたので、そちらのご紹介となります。

併せて、峰南荘のある岳集落や早池峰神社についても散策してきましたので、そちらの模様についてもご紹介をさせていただきます。
早池峰山は岩手県の中でも市街地から遠く離れた山の中に位置している百名山です。アクセスするにも多大な時間と労力を要するはず。
せっかくの百名山登山です。ゆっくり宿泊をして、心身ともに万全の状態で早池峰山の登山に挑戦してみませんか?
(宿泊日:2025年8月2日)
早池峰ロッジ峰南荘の基本情報
早池峰ロッジ峰南荘については、山荘というよりかは民宿といったイメージでした。宿泊施設の横には、お山カフェ・アスチルベ(兼食堂)が併設されており、登山後に立ち寄ってみるのも面白いかもしれませんね。
住所 | 岩手県花巻市大迫町内川目1-72 |
電話番号 | 0198-48-5214 |
宿泊料金・1泊2食 | 12,500円(税込) |
素泊まり | 6,600円(税込) |
収容人数 | 約35人 |
アクセス | (※詳細は後述) |
周辺情報 | (※詳細は後述) |
繁忙期 | 6月・7月 |
- 朝食については、前日の夜にお弁当が手渡されます
- 営業期間は例年5月~10月末まで
- 男女別の浴室あり。ドライヤーも完備してました
- 山バッチ・手ぬぐい・ポストカード・書籍などお土産も品揃えあり
- 宿泊者専用の駐車場完備
- お部屋は全室和室
- 真夏に宿泊しましたが、夜は涼しい風が流れてきて過ごしやすかったです

予約の方法は?
予約方法については、直接電話予約か峰南荘のホームページの予約フォームからとなります。
ちなみに私の場合は電話で予約をしましたが、特段問題なくスムーズに予約が完了しました。
早池峰ロッジ 峰南荘
電話番号:0198-48-5214
峰南荘までのアクセスをご紹介
➀公共交通機関を使用する場合と②車でアクセスする場合に分けて解説させていただきます(*- -)(*_ _)ペコリ
公共個通機関(バス・電車)でアクセスする場合
岳集落及び峰南荘までは、路線バスが通じておりません。
よって、出来るだけ岳集落に近いところまで移動したのち、タクシーを呼んでアクセスする必要があります。
仮に東京から新幹線で新花巻駅にアクセスされたのであれば、新花巻駅からコミュニティバスに乗車し、大迫バスターミナルまで移動してからタクシーを呼ぶのが一般的なようです(なお、花巻駅、いわて花巻空港から出発する場合も同じバスとなります。)。

なお、私の場合は、下調べが不十分であったため、新花巻駅からタクシーに乗ってそのまま岳集落へとアクセスしました。所要は約50分、タクシー料金は約12,000円となりました…。
若しくは、シーズン期間中の土曜・日曜・祝日限定となるようですが、有限会社ファミリー観光岩手さんの運行する直行バスを使用する方法もあります。
ただし、こちらは完全予約制となっておりますので詳細は毎年公表される各種ホームページで確認をお願いします(*- -)(*_ _)ペコリ
- 早池峰山登山(花巻観光協会ホームページ)
- 早池峰山への登山に関する情報(岩手県ホームページ)
- 早池峰山に旅をしよう(有限会社ファミリー観光岩手公式)
車でアクセスする場合
峰南荘には宿泊者専用の駐車場が完備されています。
自動車でアクセスする場合も安心です。
早池峰ロッジ 峰南荘
岩手県花巻市大迫町内川目1-72
東北自動車道の花巻IC又は紫波ICから国道396号〜県道43号〜県道25号を経由して約1時間で到着となります。
峰南荘から早池峰山登山口までのアクセス
車両規制期間中のハイシーズン
まずは前提となります。
- 岳駐車場~峰南荘~早池峰山の登山口である小田越~江繋駐車場までは、シーズン中(例年6月第2週から8月第1周までの土曜・日曜・祝日のみ)は車両規制が敷かれており、登山口まで車でのアクセスすることができません。
- 車でアクセスする場合は、岳駐車場でシャトルバスに乗り換えるのが一般的です。
- 峰南荘に宿泊し、車が無い場合は、車両規制が敷かれて、シャトルバスが運行している日にアクセスするのがベターとなります。



峰南荘自体もシャトルバスの停車駅となっており、かつ、峰南荘から乗車する人数を事前に伝えているようなので、満車でバスに乗車することができないということは無いようになっているようです。
逆に言えば、(車両規制期間外の)シャトルバスが運行していない日で、車が無い場合は、峰南荘さんや大和坊さんでの一泊は避けた方が無難です。
なお、車両規制・アクセスなどの解説記事も別途作成しておりますので、併せてご確認をいただくとより理解が深まります。
車両規制期間外のオフシーズン【車でアクセスの場合】
オフシーズン時で車がある場合は、小田越登山口の手前の河原の坊に50台程度の駐車場がスペースがあり、そちらが最寄りとなります。(小田越登山口まで徒歩約2㎞)
車両規制期間外のオフシーズン【車が無い場合】
オフシーズン時で車が無い場合は、峰南荘から小田越登山口までのアクセスは困難です。
前述しましたが、大迫バスターミナルや新花巻駅などからタクシーを使い、そのまま小田越登山口まで送り届けてもらうのが良さそうです。
早池峰ロッジ峰南荘のご紹介
写真で設備や様子をお伝えさせていただきます(*- -)(*_ _)ペコリ












周辺の観光情報
峰南荘のある岳集落の周辺は山深い地域で観光できるようなポイントが少ないのがネックです。前泊する場合は、付近の山岳に登山をして足慣らしをするか早池峰神社に参拝しておくのがベターだと感じました。
薬師岳
薬師岳は早池峰山の対面にある標高約1,645mの山岳です。登山口については、早池峰山の登山口と同様の小田越から登ることができます。
山頂は早池峰山の穏やかで雄大な姿を眼前に捉えることのできる絶景スポットとなっているのですが、そのわりに登山者も少なく穴場のような場所でもあります。

小田越登山口の標高は約1,250mなっており標高差は約400m・往復のコースタイムは2時間30分となっており、前日の足慣らしには丁度良いかもしれません。
登山者の中でも健脚の方は、小田越から早池峰山からピストン登山をしたのち、薬師岳についても同日中にピストン登山をしてしまう強者もいるようです。

しかし、そんなに詰め込んだ登山しなくとも、前泊がてら挑戦してみるのも悪くはないのではないでしょうか?
鶏頭山
鶏頭山は岳集落から登ることのできる標高約1,444mの山岳です。
先にご紹介をした薬師岳よりも標高は低いですが、登山を開始する岳集落の標高は520mとなっており、倍以上の標高差を稼ぐ必要があります。

登山道についても、険しい岩場や鉄ハシゴがあったりと一筋縄ではいかない個所も多いです。
また、早池峰山から、所謂、三山縦走ルートを使って下山する場合は、途中で立ち寄る山となっているので、コース取りによっては鶏頭山にこだわる必要は無いかもしれません。
正直なところ、どうせ登るのであれば薬師岳の方をお勧めしたいのですが、ストイックな登山を求める方には良い山かもしれません。
山頂からは、北上山地や麓の岳集落を見下ろすことのできるポイントで、展望については申し分のない場所であることには、間違いはありません。


実際、この鶏頭山だけを単独で登山しにきた方が何人かいらっしゃたのを確認しています。それほどに眺めは素晴らしいものがあります。
早池峰山神社
早池峰神社とは…、
大同2年(807)、藤原鎌足の子孫、兵部卿成房が早池峰山頂に祠を建立したのが始まりといわれます。藩政時代には南部利直公の庇護のもと社殿が建立されました。(中略)県の有形文化財に指定されています。
一般社団法人花巻観光協会ホームページより抜粋
境内はそこそこ広いですが、1時間もあればすべてを見て周れる規模感です。
実際に散策をしてみて感じたのですが、深い山里のなかにありながらも、地元の方から大事に管理がなされているのが感じられ、なんだか愛着の湧く場所となったのが印象的でした。


また、境内全体を通じて静謐な雰囲気が伝わってきて、空気が凛と澄んでいるようでした。普段は都心でサラリーマンをしていますが、そのような空気に触れることができて、『これが心が洗われるということなんだな…。』ということを身をもって体感できた気がします。
また、毎年4月29日はざしきわらし祈願祭、8月1日には早池峰神社例大祭が執り行われ、早池峰神楽の奉納が舞われます。
特に早池峰神楽については、国の重要無形民俗文化財に指定され、2009年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
私は日程を合わせることができず鑑賞する機会はありませんでしたが、こういう神事に合わせて計画を立ててみると、より旅情も増し、見識が広がりそうで面白うだと感じてます。
早池峰神社・岳集落散策の模様
さて、こちらからは早池峰山登山の前日に早池峰神社と岳集落を散策した際の模様をご紹介させていただきます(*- -)(*_ _)ペコリ
・・・
峰南荘でチェックインの手続を済ませてしまい、早速、散策へと繰り出します。

明日の登山に備えて、部屋でゆっくりと読書でも…と思ったのですが、良い年齢になった今でも『じっとしていられない、退屈がつまらなく感じてしまう。』自身にとっては、致し方のないこと…。
・・・
お目当ての早池峰神社については、峰南荘前の道路を下っていくと、境内への裏道が見えてきます。

こちらは表参道ではないので、正式な参道については後ほどゆっくりと見て周ることとしましょうか。

裏から入っていくとすぐに本殿へと到着です。

境内は時折、散歩で歩いている方を除いては、まるで人の気配がせず、静かなものでした。


これほど静謐という言葉がしっくりはまる場所もそうそうないように感じます。
茅の輪についてもきちんとくぐっておきました。

この輪を3回くぐることで、自らの心身の穢れ、知らず知らずに犯してしまった罪や過ちを祓い清めることになるそうです。
3回どころか、その倍の6回はくぐった気がします。この場合は、効果の重複はあるのだろうか…。
でかでかと『早池峰山』と記載されています。

ちなみに日本百名山では『早池峰山』ではなくて、『早池峰』として記載されています。深田氏曰く『山』と『峰』は同義なので重複してしまうから削ってしまったとのこと。
地元の方的にはどちらに愛着を持っているのだろうか?
それと、本殿と思われる社屋に像の木彫りが施されているのが非常に気になって仕方がなかった。

一体どんな由来があるのだろうか…。
・・・
実はこうして早池峰神社を訪れているのは8月2日のことで、前日の8月1日は例年早池峰神社例大祭が執り行われ、早池峰神楽の奉納が舞われる日となっています。



境内にはそんな祭りの後の名残があって、『惜しいことをしたなぁ』と感じる反面、これはこれでノスタルジックな哀愁に浸りもしたのでした。
祭りの後の忘れ物を眺めていると無性に少年時代が恋しくなったこと。そんな思いをこのブログを書きながらでも、ありありと思い出すことができてしまいます…。
・・・
さて、本殿前を辞去して、山門の外へと出ていきます。


社務所は開いていませんでしたが、神社の近くの大和坊さんという民宿でいただけるようです。
山門です。

こうしてみるとひどく時代を感じさせる建物なのですが、手入れがきちんと行き届いていることも感じられ、非常に好感を持てる場所でした。

山門を出て表参道へ。

深い緑色とせみ時雨が降り注ぎ、これ以上ないくらい夏を感じた日となりました。
参道脇にある舞台です。ここで昨日は早池峰神楽が舞われたのだろうか…。

赤い屋根が印象的な建物。用途は不明。

奥に鎮座しているのは鶏頭山となっています。早池峰山から鶏頭山までに至る道は本当に険しかった…。
・・・
境内を30分ほど見て周り、表口から辞去させていただきます。

ありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ
・・・
その後は岳集落を簡単に散歩していました。商店などは一切ありません。

この地区の子供はどうやって学校に通っているのだろうか…。
岳集落で唯一営業している民宿の大和坊さんです。

他にも昔は宿坊として営業していたのだろうなぁ。と思われる家屋はいくつもあったのですが、現在営業しているのはここだけとなってしまったようです。

余談ですが、峰南荘に予約を入れる前に、こちらの大和坊に予約を入れようとしたのですが、例大祭の翌日の後片付けがあるので宿泊不可と言われてしまった経緯があります。
年に一回の例大祭だもの。仕方ないか(ノД`)・゜・。
・・・
さて、そのまま集落を離れて岳駐車場へ。この時は既に16時を回ったところで、駐車場は閑散としていました。



テントの前でバスの乗車代金を支払う仕組みとなっているようです。
・・・
峰南荘に帰る前に集落の外れにある、早池峰神楽伝承館へと立ち寄ってみてたのですが、まさかの臨時休業とのことで中に入ることはできず…。

ここだけは本当に残念だった(ノД`)・゜・。
・・・
なお、夜もあまりに暇を持て余したので、散策しておりました。境内は電灯がついており、ノスタルジックな雰囲気でした。



おしまい。
おわりに
ここまで当記事を読んでいただきありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
早池峰山は東北在住の方で車を持っている方でもなければ、気軽に訪れることのできない山深い地域に位置しています。
中には百名山制覇を狙って訪れる方もいるかもしれませんが、早池峰山はやっつけ仕事で登ってしまうともったいないくらいに素晴らしい山であったと感じています。

そんな早池峰山にのぞむ前に、こうして前泊をして、体調を整えてからというのも安全登山の観点からもオススメしたいなぁ~という思いで、今回の記事を作成しています。
また、早池峰山に高頻度で訪れることのできる方は限られているでしょう。
だからこそ、人生で一回だけになるかもしれない早池峰山登山とその地域を十二分に味わうことのできる心の余裕みたいなものがあってもいいのではないかなとも感じています。
この記事が皆様の楽しい山行の一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは。

なお、実際に翌日に早池峰山に登山した模様についてもブログの記事としております。宜しければどうぞ(*- -)(*_ _)ペコリ
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