【音羽富士(護国寺)】東京都内で登山旅?富士塚をまったり散策【アクセス・都市登山】

アーバンハイク・都市登山

こちらの記事では江戸七富士の富士塚『音羽富士』までのアクセス・周辺の観光情報・登山の模様等を写真多めで解説しています。

今回は東京都文京区の護国寺境内にある音羽富士に登山してきました。標高は約7mです。

登山とは書かせていただきましたが、音羽富士は純然たる山ではなく、人工的につくられた『富士塚』となっています。

富士塚とは

富士山を模した人工の山・塚・丘などのことで、富士山への信仰登山が盛んになった江戸時代から関東圏内を中心に造成されたものです。一般的には『お富士さん』と呼ばれており、昨今ではミニチュア富士などと呼ばれています。

  

都内だけでも50か所を越える富士塚があるのではないかと言われていますが、その中でも由緒ある富士塚については『江戸七富士』と呼ばれ、近隣の住民からも親しまれている場所となっています。

  • 品川富士(品川神社境内)
  • 千駄ヶ谷富士(鳩森八幡神社境内)
  • 下谷坂本富士(小野照崎神社境内)※重要有形民俗文化財
  • 江古田富士(茅原浅間神社境内)※重要有形民俗文化財
  • 十条富士(十条冨士神社境内)※都市計画道路拡幅工事のため移設
  • 音羽富士(護国寺境内) ←今回はコチラのご紹介
  • 高松富士(富士浅間神社境内)※重要有形民俗文化財

  

今回はそんな江戸七富士にも選定されている『音羽富士』にフォーカスして、アクセスや実際に訪れた際の模様についてご紹介させていただきます。

  

また、前述のとおり、音羽富士の標高はたった7mということもあり、護国寺境内の散策と併せても、あっという間に観光が終わってしまいます。

そこで今回は、音羽富士周辺の観光スポットについても併せてご紹介させていただきます。

文京区護国寺には、特徴的な建造物やキレイに整備された美しい庭園など、都会のエアスポット的な場所が点在しています。

たまにはのんびりと都内を散歩してみませんか?

(散歩日:2024年3月)

音羽富士(護国寺)までのアクセス

公共交通機関の場合は東京メトロ有楽町線『護国寺駅』から至近の距離に位置しています。1番出口が最寄りとなります。

大本山護国寺
・住所:〒112-0012 東京都文京区大塚5-40-1
・拝観時間:10時から(12時から13時、閉堂)16時まで
 ※ ただし、行事等により拝観不可もあり

早速ですが、音羽富士へ訪れた際の模様をどうぞ。   

  

音羽富士までのアクセスの模様と山頂の様子

普段は毎週、毎週登山にばかりに出かけている私がどうして都内の富士塚に興味を持ったのか?

動機としては、『アーバンハイク』という未知のジャンルを開拓し、『都市登山家』となるための第一歩とするためです。

  

自分で書いていて意味が分かりませんが、要すれば・・・

『インフルエンザが完治して、体力が有り余っていたため長めの散歩に出かけてみた!』ということになります。

出典:イラストAC

  

3月中旬ごろに季節外れのインフルエンザに罹患して、平日はフルで休養➡完治したものの土曜・日曜は暇すぎるので、『登山ブログのネタにならないか?』と思い立ち、出かけてきた次第です。

そんな不純な動機から始まる音羽富士の旅。始まります。

  

・・・

音羽富士については、大本山護国寺の境内に位置しており、東京メトロ有楽町線『護国寺駅』の1番出口から徒歩1分程度の場所に位置しています。

上の写真の奥に見えるのが護国寺の『不老門』となっており、手前の石段の前に可愛らしい看板が設置されています。

  

そういうわけで、メインストリートからは外れて、音羽富士方面へと向かってみましょう。

  

飛び石を渡っていくと、すぐに鳥居です。

  

鳥居をくぐるとすぐさま『1合目』となります。

  

もう少し登ると音羽富士の全貌が現れます。

標高は7mです。ゆっくりと歩いても1分程度。本気で駆け上がれば10秒で山頂に立てます。(危ないのでやめましょう。)

  

たった7mですが、各標高にはきちんと『●合目』表記がなされています。

『7合目』と『9合目』の近さたるや・・・。5歩もあれば行き来できそうな距離です。

  

他の見学者がこちらの様子を見て『マジ無駄じゃん!』、『だよなぁ!本物のトマソンじゃん!』とおっしゃていました。

『トマソン』とは『不動産になどに併設された、存在がまるで芸術のようでありながら、その役にたたなさ・非実用において芸術よりももっと芸術らしい物』のことを言います。

語源は、プロ野球読売ジャイアンツに2シーズン在籍したゲーリー・トマソン。

トマソンは、元大リーガーとして移籍後1年目はそこそこの活躍を見せたものの2年目は全くの不発であるにもかかわらず、四番打者の位置に据えられ続けた。空振りを見せるために四番に据えられ続けているかのようなその姿が、ちょうど「不動産に付着して(あたかも芸術のように)美しく保存された無用の長物」という概念を指し示すのにぴったりだったため、名称として採用された。

出典:ウィキペディア『超芸術トマソン(ちょうげいじゅつトマソン)』より抜粋

『トマソン』可哀そう過ぎるだろうと…。

  

ただ、こちらの富士塚は民衆に親しまれた富士山信仰のもと、『精巧に富士山を模するためつくられたもの』であり、決して無用のものではない!

  

・・・と心の中でつぶやいておきました。

出典:イラストAC

誰でもトラブルは避けたいものだと言うことで・・・。

  

話を元に戻して、山頂に到着です。

おそらく今まで史上、最速の登頂記録になったと思います。

手抜き登山・記事とは言わないでくださいね☆(普段はそこそこ肉厚な記事を書いていると自負しています。)

  

山頂からの景色はどんなものかというと・・・。

こんな感じです。近代建築物に視界を閉じられているのが現状。

くどい様ですがここは富士を模したモノであり、景観を求めてくるような場所ではありません。

富士山信仰の歴史と文化を感じつつ、周辺のスポットと併せて巡ることをおススメします。

  

以下、簡単ですが音羽富士の様子を写真でご紹介します。

山頂には『富士浅間神社』と称されているあたり、富士精工に模しているなと感じました。

  

音羽富士と併せて周りたい観光地 5つ

ここからは音羽富士の近隣にあるおススメの見どころをご紹介です。ダイジェストチックにどうぞ。

大本山護国寺

『大本山護国寺』は、江戸幕府の五代将軍である徳川綱吉の母・桂昌院の願いを受けて1681年に創建されたお寺となります。東京の寺社仏閣が関東大震災や第二次世界大戦の空襲で失われる中、護国寺の本堂は奇跡的に残存し、かつての江戸の面影を残すお寺です。

  

広い境内には本堂以外にも仁王門、大師堂、薬師堂、鐘楼など、江戸時代から残る貴重な建物が現存し、元禄文化の書画・什器の他、国宝、重要文化財等の数多く保管されています。

そのほか境内の墓地には、『大隈重信』、『山縣有朋』、『三条実美』などの著名な方々の墓所が点在しています。

なお、わたしが訪れた際には『ちいかわ』とコラボした限定の御朱印を販売するなど面白い取り組みなされているようです。

ちなみに、記念として『ちいかわ御朱印』をいただいていこうと思ったのですが、速攻で売り切れとなってしまったようです・・・。残念。

  

著名な出版社の集う街 護国寺

さて、大本山護国寺の境内をひとしきり散策し終えたら、その周辺にも足を向けられてはいかがでしょうか?

上の写真は護国寺境内の仁王門から出てすぐの景色を撮影したモノです。味気ない都市の風景に見えるかもしれませんが…

  

実は護国寺駅周辺には大手の出版社が軒を連ねるエリアとなっています。

超大手の『講談社』や『光文社』などなど…。発刊している雑誌や書籍などが会社の前にディスプレイされています。

『だから何だよ…。』と思われるかもしれませんが、出版なんかを目指している方にはモチベーションアップを兼ねて散歩してみるのも悪くはないかもしれません。

  

東京カテドラル聖マリア大聖堂

次いで立ち寄ってみていただきたいのが『東京カテドラル聖マリア大聖堂』の建築物です。

1899(明治32)年に付属聖堂として建てられ(中略)1945(昭和20)年の第二次世界大戦の東京大空襲によって焼失しますが、ドイツのケルン教区の支援によって再建設が決定し、故丹下健三氏の設計により、1963(昭和38)年4月に起工、1964(昭和39)年12月8日落成、献堂式が行われました。
出典:カトリック東京大司教区ホームページより抜粋

近づけば近づくほど、その特徴的な意匠が目に留まるはず。

一般の方の見学はミサや催しをしていない時間であれば、基本的に9時から17時まで見学することができます。(ただし、聖堂で祈られている方がいますので配慮は必要です。)

  

なお、建物内部の見学もできるのですが、写真の撮影は禁止されており、様子をお伝えすることはできません。内部は広い聖堂となっており、とても荘厳な雰囲気を醸し出していました。

『聖フランシスコ・ザビエルの胸像』や『聖ヨハネ・パウロ二世教皇の聖遺物』など、日本史の教科書にも登場するような人物の展示もなされていました。

こちらは、たんなる休憩スペース

私はカトリック教徒ではないのですが、特徴的な建築物を見るのが結構好きだったりするので、訪れてみた次第です。ただ、こういう知らない世界に触れてみるというのも有意義な時間の使い方であったかもしれません。

東京カテドラル聖マリア大聖堂
住所:112-0014 東京都文京区関口3-16-15
 ※ 見学はミサや催し物の無い場合は基本的に9時から17時まで可能。
参考URL:カトリック東京大司教区ホームぺージ

  

永青文庫

教会から徒歩10分ほどのところにある『永青文庫』は有力大名であった細川家伝来の美術品や資料が展示されている美術館です。

一般入場料は1,000円と少々お高めとなっていますが、収蔵している美需品は6,000点を越えており、その中には国宝が6件、重要文化財が35点も含まれてます。一度訪れてみる価値は大いにある場所です。

せなか
せなか

ただし、収蔵品が多岐にわたるため、毎回テーマを設けて展示を実施しているようです。永青文庫さんのホームページで目当ての展示がなされているかを確認してから、訪れることをおススメします。

  

また、2024年9月には、織田信長が細川藤孝(幽斎)に宛てた書簡が新たに発見されたことでも、ちょっとしたニュースになりました。

信長の書簡については、60通も収蔵されており、歴史マニアの方にも聖地のような場所かもしれませんね。

  

入場料
・一 般:1000円
・シニア(70歳以上):800円
・大学・高校生:500円
 ※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日が休館)、展示替期間、年末年始

永青文庫
住所:〒112-0015 東京都文京区目白台1-1-1
参考URL:永青文庫公式ホームページ

  

肥後細川庭園

都心部のエアスポット的な庭園として親しまれているのが、『肥後細川庭園』です。庭園自体の入場も無料なので、お手軽なのもポイント高し。

目白台台地の自然景観を活かした池泉回遊式庭園(池の周りを歩いて回遊しながら鑑賞するもの。)となっています。

肥後細川庭園には、次のような特徴があります。

  • 地形の変化を巧みに利用して、台地を山として立体的眺望を持つ。
  • 回遊式泉水庭園で、遊歩道の一部は踏みわけ石のようになっている。
  • やり水形式(平安貴族の寝殿造りの細流)で、台地の湧き水を池に取り入れている。
出典:一般財団法人公園財団(肥後細川庭園)

上述の特徴の通りですが、自然の地形を生かした高低差のある庭園となっています。(庭園の趣旨とは違っているかもしれませんが、)歩いているとプチ冒険をしているようでなかなか楽しい場所でした。

私がそうなのですが、『普段は庭園なんて退屈だからあまり行かないかな…。』なんて人にもお勧めできる場所だ思います。

  

庭園の中央には『松聲閣(しょうせいかく)』という、細川家の学問所であった建物が保存されており、実際に中に入って見学することも出来ます。

  

2階の山茶花(さざんか)というお部屋からは庭園を一望することが出来ますので、立ち寄ってみることをおススメします。入場するだけなら無料です。

  

松聲閣への入館は裏側から。肥後(現熊本県)に所縁のあるくまモンがお出迎えしてくれます。

開園時間
・2月から10月まで:午前9時から午後5時まで(但し、入園は午後4時30分まで)
・11月から1月まで:午前9時から午後4時30分まで(但し、入園は午後4時まで)
・休園:12月28日から1月4日の期間
入園料:無料

肥後細川庭園
住所:東京都文京区目白台1-1-22
参考URL:一般財団法人公園財団(肥後細川庭園)

  

訳あって訪問できなかったけどおススメ場所 3つ

ここからは行ってみたかったけれども、休館中だったり、料金がたかかったり、そもそも季節を間違っていたりして散策が出来なかった場所のご紹介となります。

条件があえば面白そうな場所ばかりなので、お好みに合わせて追加すると、より楽しめるかもしれません。

※【休館中】講談社野間記念館

『野間記念館』は、講談社の創業者である野間清治氏が、大正期から昭和初期にかけて収集した美術品の展示がなされている美術館だったのですが、2024年12月現在は、建替え工事のため現在は休館中となっています。

個人的な嗜好ですが、当方には水墨画フェチな一面があって、日本画を多く収蔵されていた『野間コレクション』というものを一度でも肉眼で眺めてみたいと思っていたのですが、残念です…。

建て替え工事の完了をおとなしく待つことといたしましょう。

講談社野間記念館
住所:〒112-0014 東京都文京区関口2-11-30
参考URL:講談社野間記念館ホームページ

  

※【季節によっては】神田川の桜並木

肥後細川庭園のすぐ南側に流れているのは神田川となります。

そして、神田川と言えば『桜並木』が有名です。桜の最盛期には、場所によっては人の離合が困難になるほど混雑する場所もあるのだとか。

私が訪れたのは、桜の開花前の3月ということもあって、桜を愛でることは叶いませんでしたが、音羽富士や庭園を観賞して、最後に神田川の桜並木を眺めながら帰路に就くというのも風流かもしれません。

  

※【ホテルご利用者限定】ホテル椿山荘の「東京雲海」

ホテル椿山荘と言えば、都内有数の高級ホテルです。

そんな椿山荘の名物と言えば、都内のホテルに居ながらにして鑑賞することのできる『東京雲海』が大変有名です。

一度鑑賞してみたいとは思っているのですが、雲海についてはホテル利用者しか見学できないようで、こちらも泣く泣く断念した場所です。

NHKの人気番組である『ブラタモリ』では映像付きで紹介がなされています。『東京雲海は思ったよりも見ごたえがありそう!』と興味が尽きなかった場所なのですが、私には縁の無い場所のようです…。

懐に余裕のある方は是非どうぞ!

ホテル椿山荘
住所:〒112-8680 東京都文京区関口 2-10-8
参考URL:ホテル椿山荘公式ホームページ

  

終わりに

護国寺周辺は都心部にあり、会社が集積したオフィス街というようなイメージでしたが、こうして時間をかけてゆっくりと歩いてみるといろいろな発見があって面白い街だなと再認識ました。

午前8時ごろから散策を開始して、ほぼ丸一日かけて散策したので足はパンパンです…。

江戸七富士と呼ばれる位の端正な富士塚があり、特徴的な建築物があり、キレイな庭園があり、一日を通して大変充実した一日となりました。

  

今日という日を終えて感じたのは『意外と身近なところにも面白いモノは沢山あるんじゃないか?』ということです。

幸せの青い鳥ではないですが、『一番近いところに、もしかしたら素敵な何が隠れているかもしれないなぁ~』なんてことを帰りの電車の中で考えていました。

普段は山のピークを目指して各地に遠征している私ですが、こうして近くの場所をのんびりするのも悪くないと感じた一日となりました。

  

・・・

さて、ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

これからも、このような形式で試行錯誤をしながらブログを更新していきたいと考えています。皆様におかれましては、たまにで良いので当ブログを覗いていただけますとこれほど嬉しいことはございません。

あなたの次回の登山で新たな発見や気づきがありますように!

それでは。

  

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