【礼文島】岬めぐりコースと8時間コースをつなげて歩く縦断トレッキングの旅【トレッキングコース紹介】

トレッキング
せなか
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本記事では礼文島の『岬めぐりコース』『礼文8時間コース』の各起点までのアクセス、注意点、コースを縦走したときの模様を記載しています。

  

今回は礼文島の公式トレッキングコースである『岬めぐりコース』と『礼文8時間コース』を繋げて縦走して参りました。

標高はそこまで無いコースですが、総距離はなんと約24㎞と、なかなか歩きごたえのあるコースとなりました。

道中では、
・ゴロタ岬や澄海岬からの絶景の眺め
・広大な草原のトレッキング
・険しい海岸線歩き
・いくつもの集落を超える

・・・などなど、礼文島の良いところをギュッと凝縮したコースでした。

そんな、岬めぐりコースと8時間コースの起点までのアクセス、注意点などをまとめておりますので、トレッキングを計画されている方については参考としていただければ幸いです。

せなか
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また、筆者が歩いた時の珍道中チックなトレッキングの模様も末尾に掲載しています。よろしければそちらも参考としてみてください(*- -)(*_ _)ペコリ

  

岬めぐりコースと礼文8時間コース起点までのアクセス・コースタイム

こちらでは、礼文島にたどり着いた前提で、島内から各コースの起点までのアクセスを紹介しております。

なお、礼文島までのアクセスについては、以下の記事を参考としてみてください(*- -)(*_ _)ペコリ

  

岬めぐりコース・8時間コース起点までバスでアクセスする方法

『香深フェリーターミナル』バス停からは、『船泊方面行』のバスに乗り込みましょう。

『岬めぐりコース』の起点は『礼文島最北限の地』である『スコトン』バス停となります。

『礼文8時間コース』起点は『スコトン』バス停の少し前。『浜中』バス停となります。

  

最新のバスの時刻表については、宗谷バス様(礼文エリア)のホームページでご確認をお願いします。

  

なお、香深フェリーターミナルの朝のバスについては、第一便が6時45分、第二便が7時45分となっています(2024年7月6日時点)。

香深フェリーターミナル発浜中バス停(8時間コース起点)スコトン(岬めぐりコース起点)
6時45分(始発) 発7時17分 着7時26分 着
7時45分(第二便) 発8時32分 着8時41分 着

この時刻から出発できれば、終点のスコトンには、始発であれば7時26分着(第二便は8時41分着)となり、岬めぐりコースも8時間コースも歩き切るには十分な時間です。

  

せなか
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ちなみに、岬めぐりコースの起点である『スコトン』までの運賃は1,240円。

8時間コースの起点である『浜中』までは1,070円でした。

  

香深フェリーターミナルのバス停は施設の出入り口から出てすぐのところにあります。
迷う心配はないでしょう。

  

ちなみに、下の写真の左が浜中バス停、右側がスコトン岬となりますが、コンビニのような気の利いた施設は近くにありません。

香深から出発する前に、きちんと食料・飲料水は補給しておきましょう!

  

そもそも岬めぐりコースとは?難易度は?

礼文島の最北端スコトン岬からゴロタ岬、澄海岬を抜け、レブンアツモリソウ群生地を経由して浜中へと続く全長約12.4kmのコースです。

礼文島トレイルオフィシャルウェブ

  

わたし自身が歩いてみての感想ですが、危険な個所はありませんでした。
大して苦労もない割には、気軽に絶景を味わえるという、万人におススメできるコースだと感じました。
(なお、海風が非常に強く、休憩中に体が冷えることもあるので、夏場でも長袖の持参を推奨します。)

  

特に下の写真の『ゴロタ岬』からの景色は格別の一言です。
また、ゴロタ岬に至るまでの開放的な草原地帯も個人的にはお気に入りの眺めでした。

この場所は観光バスで直接来られる場所ではありません。歩いてきた方だけの特権です!

  

そして、『澄海岬』の青く透明な海も非常に印象に残っています。

市販の観光ガイドブックやパンフレットにも取り上げられることの多い場所ですが、実物で見ると、より海の透明度や地形のダイナミックさを実感できる場所です。

礼文島に旅に出たなら、この二か所は是非立ち寄って欲しい場所です。

  

  

せなか
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ただし、健脚な方には少々物足りないコースとなってしまうかもしれません…。

  

そういう理由もあって、わたし自身は、岬めぐりコースの起点である『スコトン』から、礼文8時間コースの終点である『香深井』バス停まで繋げて歩いてきました!

  

そもそも礼文8時間コースとは?難易度は?

礼文島北部の浜中を出発し、宇遠内を経由して香深井へと至る礼文島西海岸を南北に縦断する全長約16.5kmのコースです。草原やササ原、トドマツ林、ダケカンバ林、ハイマツ帯、海食崖直下の海岸線などを歩くコースとなっており、非常に変化に富んでいます。

礼文島トレイルオフィシャルウェブ

  

こちらのコースは、岬めぐりコースと違い、相応の体力と装備が必要です。

参考までに、礼文島トレイルオフィシャルウェブでは、『利尻山を登山するくらいの体力が必要』と目安が紹介されています。

  

また、その他にも・・・

  • 8時間コース上では、エスケープルートが存在しないこと
  • コース上の大半の場所で携帯電話が不通となってしまうこと
  • 波に浸食された海岸線を通過する必要があり、特に強風・大雨・濃霧の時などは注意を払う必要があること

・・・などについても留意する必要があります。

  

特に3つめの浸食された海岸線については、なかなか神経を消耗しました…。

右上の写真の崖下がトレッキングコースとなっています。

海のすぐそばの岩場を通過するため、強風や大雨のときはさらに難易度が上がります。
また、崖下にも位置しているため、落石にも気を遣う必要があります。

  

しかし、これらのハードルを超えていく過程で、礼文島の自然を存分に味わいつくことができます。

冒頭の『礼文島トレイルオフィシャルウェブ』の引用文にもある通り、このコースは本当に多様な顔を持っています。

広大な草原、浸食された険しい海岸線、船と徒歩でしかたどり着けない集落などなど…このコースでしか見ることのできない景色がいくつもあります。

体力に自信があるのなら、是非、挑戦してみてはいかがでしょうか?

せなか
せなか

出来ればモデルコースとしていただけるように記事を作成しておりますが、ご紹介した通り、8時間コースに挑戦する場合には、水・食料・歩きやすい服装など最低限の準備を行ってから挑戦しましょう!

  

・・・ただ、散々脅すようなことを記載しましたが、コースタイムが8時間もかかるかと言われるとさすがにオーバーなネーミングであると感じました。

正直、健脚な方であればその半分の4時間ちょっとの時間でも、十分、踏破は可能だと思います。

わたくし自身、岬めぐりコースとセットで歩いたうえで、写真撮影をしながら、かなりゆっくりなペースで歩いて、ようやく8時間ほどのコースタイムとなりました。

普段から定期的に登山などをされているのであれば、そこまで恐れるようなコースではありませんので、念のため。

  

何故、筆者は2つのコースを繋げて歩いたのか?

一言で申し上げれば、『時間の節約』です。

わたし自身、『滞在期間に限りがあるけども、礼文島を楽しみ尽くしたい!』との思いがあり、若干、体力にも自信があったため、二つのコースを繋げて歩いてみることとに挑戦しました。

  

2つのコースを繋げて歩いた際の模様についても、この後に記載しておりますので、是非、ご覧ください(*- -)(*_ _)ペコリ

また、コースの詳細については、以下の『礼文島トレイルオフィシャルウェブ』も参照してみてください。

  

コースタイム

写真を撮ったりしながら、かなりのんびり歩いていますが、ご参考までに。

利尻山コースタイム
  • 07:55
    『スコトン』バス停着

    ※ 岬めぐりコースの起点

  • 08:45
    ゴロタ岬 到着

  • 10:40
    澄海岬 到着

  • 11:00
    礼文8時間コース合流

    ※ 西上泊分岐近辺

  • 13:25
    マナイ岩 到着

  • 14:20
    宇遠内集落 到着

  • 15:28
    礼文林道コースの分岐 通過
  • 16:00
    香深井バス停 到着

  • 16:39
    バスに乗車 香深港へ

少々、長くなりましたが、以下から実際に岬めぐりコースと礼文8時間コースを歩いた際の模様となります。

こちらについても、ご覧いただけますと幸いです。

  

香深港から岬めぐりコース・8時間コース起点までのアクセスの模様

礼文島での2日目の朝です。
明日は東京への帰宅で一日を使用するため、実質的に今日が今回の利尻・礼文の旅の最終日となります。

利尻島・礼文島で合計5日間も滞在しましたが、一日一日が非常に濃い思い出ばかりとなっている割には、あっという間に過ぎ去ってしまいました。

さて、礼文島での一日を満喫できるのも今日が最後です。

今日も濃い一日を過ごしに行くかぁ!

  

  

・・・と言いたいところなのですが、

・4日前は、稚内の観光と利尻島へのアクセス
・3日前は、利尻島一周サイクリング
・2日目は、利尻山登山
・昨日は、礼文島へ移動して礼文岳登山

・・・をこなしており、正直、体はズタボロです。

せなか
せなか

まさに上の人形のようにぐったりな状況からのスタート…。

  

そんなコンディションのなか、まずは、香深フェリーターミナルバス停へと向かいます。

目指すは、礼文島の最北限の地と言われるスコトン岬

今日の天候は生憎の曇り模様…。と言いたいところですが、午後から徐々に天候は回復傾向と言うこともあり期待を持って目的地へ。

残念ながら利尻山は雲中に隠れています。
礼文島でバスに乗るときは海側の座席を確保すると、ずっとオーシャンビューですよ!

  

・・・

バスに揺られること約1時間でスコトンバス停(終点)到着~。

  

早速ですが『最北限の地』に立つ男の図。

目の前に見えるのはトド島です。
あちらの島には上陸できないため、『一般の観光客がアクセスできる場所』という意味では、こちらのスコトン岬が最北と言うことになります。

  

礼文島内の有数の観光地と言うこともあり、広めの駐車場にトイレなどもきちんと整備されていました。

  

岬の根元の方で営業されている『島の人』という民宿については、実は宿泊ができないと予約を試みたのですが、あいにく満室と言うことで、泣く泣く断念した経緯があります。

こちらで宿泊できていれば、相当なアドバンテージを持って、本日の縦走を始められたのですが、人気のお宿のようで仕方がないですね…。

  

・・・

さて、最北限の地を堪能したところで、歩みを進めていかなければなりません。

…というのも、今日はスコトン岬を起点とする『岬めぐりコース』を『澄海岬』まで歩いたのち、『礼文8時間コース』に合流し、終点である『香深井』バス停位まで、合計24㎞にも及ぶ距離を縦走する予定としております。

『岬めぐりコース』だけなら12㎞程度のコースとなっており、標高差もないことから、お手軽なトレッキングコースとなるのですが、やると決めたのであれば行かねばなるまい。

  

スコトンからゴロタ岬まで。

スコトン岬からは、『江戸屋山道』を経由して、まずは『ゴロタ岬』を目指していきます。

山道とされていますが、アスファルト舗装がなされた歩きやすい道をテクテク進んでいきます。

ちなみに、道路の向こう側にこんもりとそびえている丘のあたりがゴロタ岬。

なお、アスファルト歩行は冒頭のみで、きちんとトレッキングコースになっていくのでご安心を。

また、『岬めぐりーコース』、『8時間コース』ともに、全体的にきちんと整備がなされており、危険な個所はほとんどありませんでした。

せなか
せなか

(後々、ご紹介するのですが…、)8時間コースについては、通行に注意を払う必要がある箇所1つあります。

  

・・・

江戸屋山道を進んでいく道中については、『THE北海道』と言えそうな景観が広がっています。

  

どこまでも続いていそうな草原と青い海原。

まさにこういう景色を求めていたんだよな~。
疲れも吹き飛ぶくらいの絶景の中、着実に歩みを進めていきます。

  

なお、道中の分岐では、きちんと案内板が設置されていますのでご安心を。

『礼文島トレイルオフィシャルウェブ』に登録されている公式コースということもあり、きちんと管理が行き届いているように感じました。

  

・・・

江戸屋山道を進めていくと、最初の目的地である『ゴロタ岬』までの登りが始まります。

ただ、登りといっても、そこまで構える必要はありません。
距離にして800mほどで、10分ほど見ておけば大丈夫かと。

  

唐突ですが、まさに『ラスボスまでの一本道』という気がしませんか?

…そうでもないですか?

  

この登りの最中の景色も素敵な眺めでしたが、この登りをクリアすると『ご褒美のような景色』が待っていますよ!

  

ゴロタ岬からの眺め

8時45分。ゴロタ岬に到着です。

正直、想像していた景色よりも3倍は良い景色が広がっていました。

道中を振り返るとスタート地点であるスコトン岬もかろうじて確認できました。

こうしてみるとソコソコの距離を歩いてきたことがわかります。

昨日、礼文岳の山頂から眺めていた場所ということもあって、そういう意味でも感慨深いものがありました。

  

そして、こちら側がこれから歩みを進めていく澄海岬方面の景色です。

逆光になってしまい少しわかりにくい写真となって申し訳ないです(汗

  

到着時間が早かったため、しばらくゴロタ岬の突端には私一人だけでした。

この景色を独り占めできるという贅沢よ。

十二分に景色を堪能することができました。

  

この景色をずっと眺めていたいという思いも湧きあがりますが、ここは序盤の序盤。

先を目指して歩き出します。

  

ゴロタ岬から鉄府集落を抜け、澄海岬のある西上泊集落まで

ゴロタ岬を抜けると冒頭は草原地帯を突っ切って行きます。

  

ここでもずっと、この心地よい草原を歩いていたいと思いもしましたが、一度、大きく下って海岸線へと降りていきます。

上の写真の右下の海岸線まで一気に急降下です。

なんだか勿体ないような気もしますが、良い意味で裏切られます。

  

この海岸線もすごかった。

海岸線を少し歩いてから、ゴロタ岬を振り返ってみると、このダイナミックな海岸線に惚れ惚れとします。

『こんなところを歩いてきたのか。そして、この後もこんな絶景が続くのか。』

そう考えると、ワクワクが止まりませんでした。

   

また、『こうして海岸を歩くのいつぶりだろうか』と、この時は感傷に浸っていましたが、思い返すと少し前に大磯の高麗山・湘南平の帰りに歩いたばかりだった…。

  

そんなことを考えていると『鉄府集落』が見えてまりました。

  

集落の中を通り過ぎて、澄海岬のある西上泊集落へと進めていきます。

  

ちなみに、こちらの集落の中でも食料などを補給できるような場所はありませんでした。ご注意を。

  

また、鉄府集落を抜けて『稲穂岬』を越えて行ければ大分近道となるのですが、海岸線の浸食が著しく通行止めとなっているようです。

(2024年9月追記)こちらの通行止めは解除されたようです。トレッキングを考えらている方は、『礼文トレイルオフィシャルウェブ』等で最新の情報をご確認ください。

  

すなおに、迂回して西上泊集落へと向かいましたとさ。

  

西上泊集落と澄海岬の眺め

そういうわけで西上泊集落に到着です。

ここまでの道中はアスファルトほどの車道脇を歩くだけだったので、バッサリ省略です。

  

ただ、鉄府集落と西上泊集落の道中に、『礼文8時間コース』への分岐があるので、念のためご紹介しておきます。

こちらの木製の扉を開けて、進んでいくようです。

  

・・・

さて、こちらの西上泊の見どころと言えば、ずばり『澄海岬』です。早速、見に行ってみます。

  

…無事に到着です。

集落なかから奥へと向かっていけば5分とかかりませんでした。

  

『澄んだ海の岬』と書くように、文字通り澄んだ青色の海が印象的な場所でした。

  

こんな景色を眺めながら暮らしている方は、余所で海を見ても何も感じないのではなかろうか。

『こんなキレイな海の見える場所で暮らしてみたい!』とも思いましたが、やっぱり慣れちゃうのかな?

  

・・・

なお、こちらは『ゴロタ岬』とは違って観光バスでも簡単にアクセスできる場所なので、ひっきりなしにツアー客らしきが人々が押し寄せてきました。

静かにトレッキングしたい方には少々、不向きかもしれません…。

  

さて、岬めぐりコースの見どころについてはここまでとなります。

西上泊集落から、レブンアツモリソウの群生地を経由して、浜中バス停まで舗装道を歩き切ればゴールとなります。

しかし、私の旅はまだまだ続きます。

・・・と言うか、ここでようやく本日の行程の三分の一くらいとなります。

  

西上泊集落からいよいよ『礼文8時間コース』へ合流

青い海を思う存分堪能したところで、先へと歩を進めていくこととします。

今いる、西上泊集落から、若干、道はわかりずらいですが『礼文8時間コース』へと合流が可能です。

せなか
せなか

集落内にはきちんと案内板が出いますので、見逃さないように視野を広く持っていきましょう!

(2024年9月追記)こちらの8時間コースへの合流ルートは現在通行禁止となっているようです。トレッキングを考えらている方は、『礼文トレイルオフィシャルウェブ』等で最新の情報をご確認ください。

(2024年9月追記)西上泊集落からの合流ルートが使えない場合は、浜中バス停までの道路の途中で、『正規の8時間コースのスタート地点』がありますので、そちらの使用をご検討ください。西上泊から徒歩で10分ほどの場所に位置しています。

  

まずは、西上泊集落の中を突っ切っていきましょう。

  

民家の脇から、『これを登るの?』と言うくらいの傾斜を登って、半ば強引にルートへと合流できるコースが設けられています。

  

余談となりますが、集落内部を通過する道中、昆布の天日干しの作業に遭遇しました。

『利尻昆布』と言えば有名ですが、礼文島で獲れた昆布は礼文昆布と言うのかしらん。

  

さて、民家の脇の急登を登りきると、広大な草原地帯が広がっていきます。

ここの急登は結構しんどかった記憶があります。

  

さらにどんどん進んでいくと、ようやく『礼文8時間コース』に合流完了です。

  

・・・

さて、ここで、このルートを歩ききった者として、注意点です。
少々、上から目線となりますが、ご勘弁を(*- -)(*_ _)ペコリ

  

①ここから、車道まで13㎞のロングトレイルです。季節に関係なく、食料・水分は多めに持ちましょう。
②こちらの『西上泊分岐』周辺から携帯電話の電波が不通となります。出来れば単独行は避けましょう。
③切り立った海岸線沿いを通過します。強風や大雨の時には、『冗談抜きで生命に関わるほど危険』です。入山を諦める勇気も持ちましょう。

  

…以上となります。

若干、オーバーに書いた気もしますが、礼文島トレイルオフィシャルウェブでは、『利尻山を登山するくらいの体力が必要』と記載もされています。

トータルの高低差はあまりないトレッキングコースですが、最低限の準備と体力は備えていきましょう!

せなか
せなか

ちなみに、トレッキングコース上には定期的に案内板が設置されており、道迷いの心配だけはなさそうです。踏み跡きちんと残っていました。

  

・・・

自分で水を差しておいて何ですが、早速、参りましょう!

この夏最後の冒険が幕開けです。

  

西上泊分岐からアマナ岩手前まで

西上泊分岐からは、いきなりですが、このコース最大のハイライト部分かもしれません。

小さな島とは思えないくらいの広大な草原がお出迎え。

  

礼文島の西海岸エリアをひたすら突っ切っていきます。

現在でも使用されているのかはわかりませんが、古めかしい電線がいい味を出してる。

なお、ここを通過するとゴロタ岬の景観ともお別れす。
素敵な思い出と景色をありがとう!

  

奥に鎮座しているのは、昨日登頂した礼文岳です。

昨日は世話になったのう。

  

心地の良い草原地帯を一人で黙々と歩いていきます。

ちなみに、8時間コースを歩行中にすれ違ったのは、わずかに2組だけでした。

人出の多い山であれば安心はできるのですが、こうして静かに歩ける山域の方が好きだったりします。

  

草原地帯を歩き切ると、今度は笹原を突っ切ります。

  

笹原を抜けて、礼文岳の手前辺りで一度樹林帯に突入です。

  

せなか
せなか

こちらで樹林帯に入ってしまうと、広大な草原は見納めとなってしまいます。思い残すことの無いよう目に焼き付けておきましょう!

  

ここからは崖地を縫うようにトラバースしていきます。危険は感じませんでしたが、滑落することが無いよう注意は必要かもしれません。

  

樹林帯を抜けると今度は、海岸沿いの荒れた尾根上を進んでいきます。

コースの様相が目まぐるしく変化していくのが、このコースの醍醐味の一つでしょう。

  

『縞々模様のがけ』

学の無い人間なので、どうしてあんな地形が出来上がるのか不思議でなりませんでした。 

   

もうしばらく進んでいくと、突如、切り立ったがけ地のような場所に行き当たります。

おそらく、ここが礼文8時間コースで一番注意を払う必要がある場所です。

  

礼文8時間コースで唯一の難所?アマナ岩から宇遠内集落まで

さて、少々わかりずらいかもしれませんが、写真を撮影している現在地から、下の入り江の部分まで一気に200mほどの急降下を行います。

ちなみに、写真の右上にかろうじて見えているのが、『宇遠内集落』となります。全体的に歩きやすいコースではあるのですが、ここだけはなんだか乱暴にコースを繋げている印象がありました…。

  

似たような構図の写真となって申し訳ないですが、下の写真の右下の入り江にたどり着くまでは、ザレた急斜面を下っていくこととなり、正直、ちょっと怖った…。

  

・・・

無事に降下できました…。

写真で見ると『それほどでもないじゃん。』と思われるかもしれませんが、足場もザレていて、緊張感はありました。

  

入り江にたどり着くと、『アマナ岩』がお出迎えです。

  

急降下を終え、これで終わりならいいのですが、ここから波で浸食された崖下を潜り抜けていく必要があります。

【注意!】下の写真は正規のトレッキングコースです。

崖下に沿って、進んでいきましょう。

  

ちなみに、足を滑らせたら海にドボンっ…のような場所もあります。

足場が設けられているなど整備もされているので、そこまで恐れる必要はありません。一歩一歩慎重に歩を進めていきましょう。

  

なお、このポイントを通過するに当たっては、浜辺に打ち上げられた流木や岩場の連続で思うようにペースがあげられません。

本州ではまるで見ないようなトレッキングコースに面食らってしまいます…。

  

ハングル文字の看板も漂着してました。

一体君はここに流れ着くまでに、どれほどの時間をかけたんだい?

  

チェックポイントの宇遠内集落までは、距離的にはそこまで離れているわけではないのですが、通過に非常に時間がかかってしまいました…。

悪天候時は滑ったり、波にさらわれたりしそうです。通過をする際には天候にも気を払う必要がありそうです。

  

悪戦苦闘していると、ようやく、宇遠内集落に到着です。

前半ののんびりトレッキングとは毛色が違って、体力的にも精神的にも気を遣うポイントでした…。

  

最後のチェックポイント。宇遠内集落に到着!

徒歩と船でしか来ることのできない宇遠内集落に到着です。

  

到着して早々にすれ違った地元の方から、『お疲れ様~』と声を掛けられたのが非常に身に染みました…。

  

漁業を営まれている方々の基地となっているようで、何艘かの船が出入りしていました。

実際には夏期のみに人が移ってきているようで、冬場は無人となるようです。

  

使用されている家屋は少数のようで、多くは廃屋になっているようでした。

最盛期にはどれほどの人が暮らしていたんだろうか?

良くわかりませんが、なんだか切ない気持ちになりました。

  

・・・

昔は宇遠内集落から西海岸を南下すれば『礼文滝』方面に抜けられるようですが、現在は、崩落が著しいようで通行が禁止されていますのでご注意を!

このコースは、かつて『愛とロマンスの8時間コース』と呼ばれていた時期があったようです。
スコトン岬のユースホテルで宿泊した初対面の若者たちのグループが、島の南部の礼文滝方面まで縦走していたんだとか。
ただ、上記看板の通り通行が禁止されたことから、このコースを歩く人たちは激減し、いつしか『愛とロマンス』の文字は消え去ってしまったようです。
ちなみに、海岸線を通って礼文滝方面へは抜けられませんが、礼文林道コースを経由すれば、昔のように縦走することも可能です。
ただし、結構な距離があるので覚悟は必要ですが…。

  

そういうわけで、素直に『ウエンナイ山道』を辿って、島の内陸部へと進んでいきましょう。

  

宇遠内集落から香深井のバス停(ゴール地点)まで

宇遠内集落にお別れです。

山頂から下山するときや観光地から帰路に就くときに『多分、もう来ることができないんだろうな…。』と毎度のように考えてしまう自分がいます。

半分以上の確率でそうなるであろうと思うのですが、だからこそ、こういう一期一会の機会を大事にしていきたいなと思っています。

  

・・・

さて、感傷的な気分に浸る間もなく、現実を見据える必要があります。

よくよく考えてみると、礼文島の西海岸に位置している宇遠内から東海岸の香深までは、礼文島を横断する必要があります。

後々、調べてみると4㎞程度の道のりで、そこまで大した距離ではないのですが、このときの自分にとっては、その現実に思考がうまく追いついていなかったのが良い思い出です…。

  

さて、歩を進めなければ帰れません。
諦めて足を動かすことにします。

ウエンナイ山道方面についても、なかなか爽快な風景が広がっているのですが、この時の自分にはそのような景色に感動することはできなかった…。

ただただ、惰性で歩みを進めていきます。
地味に登り基調なコースが余計に辛かったと記憶しています。

景色は相変わらず、素晴らしいんですけどね…。

  

途中で、『礼文林道コース』の分岐に到着です。

当初はここから礼文林道コースを辿って、香深フェリーターミナルまで歩き切る予定としておりました。

しかしながら、利尻島・礼文島に到着して、ここ数日間はずっとアクティブに行動を続けたせいか、さすがに疲れピークに達し、さすがにもうヘロヘロです。

  

香深井まで歩き切ることができれば、バスで楽々、帰路に就くことができます。
おとなしく、最短ルートで帰路に就くことをだけを考えようか。

山道を道なりに辿っていくと、香深井除雪センターに到着~。

ここからは、アスファルト舗装された道を辿って、香深井バス停に向かうだけ。

  

無事、バス停に到着です。

あぁ、本当に長かった。そしてここでのゴールは私の夏休みも終わったことを意味します。

今年の夏も良い夏だった!

そんな充実感を引っ提げて、香深の町へと帰路につきましたとさ。

  

岬めぐりコースと礼文8時間コースを歩き終えて

いきなりですが、本当に良いコースでした!ブログの記事を書いている最中に改めてそう感じました。

絶景の岬で景色を眺め、

  

澄んだ海を脇目に海岸線を通過して、

  

集落の中を通り過ぎ、

  

大草原の真っただ中を縦断し、

  

険しい海岸線も踏破して参りました。

  

次々と様相の変わる礼文島の大自然を目の当たりにし、長時間のに及ぶロングコースでありながら、一切、飽きることなく歩き通すことができました(終盤はかなりヘバッて投げやりになっていましたが…。)

  

今日、このコースを歩き切った達成感と充実感は、きっと生涯の宝物となる。そんな確信のあった一日でした。

ロングコースと言うこともあり、万人に勧められるコースではありませんが、このコースを歩いていただければ、わたしが書いたことも、あながち『大袈裟では無い』とわかっていただけると思います。

  

~エピローグ~ 礼文島とお別れ

明けて翌日。

いよいよ礼文島に別れを告げる日がやって参りました。

  

利尻島も含めて、この離島の旅では本当にいろいろな風景に出会った旅となりました。

いつか、自分の足で歩けなくなった頃には、きっとこの日々のことを思い出すんだろうな。

…なんて思ったりもしています。

ただ、歩けなくなる日が来るまでに、もっといろんな景色を見て周りたいとも思いました。

なにせ日本国内だけでも、こんな景色があるのを知らないのだから、

まだまだ、いろんなところを旅するぞい!

そんな活力を得られた旅となりましとさ。

  

バイバイ!礼文島!

  

・・・

さて、ここまで記事を読んでいただき誠にありがとうございました。

読んでいただいた方が、『わたしも行ってみたい』と思っていただけたら、これほど嬉しいことはございません。

これからも、定期的にブログをアップしていきますので、たまにで良いので覗きに来ていただけますと筆者は泣いて喜びます。(これも、大袈裟な表現ではありません。)

それでは。

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