皆様はこの夏、心がワクワクするような絶景を見ることはできましたか?
私は、”NO”でした。
・・・
いきなり口となってしまい恐縮ですが、急遽決まった人事異動と引っ越し、後任のための引継資料作成など、この夏は心身ともに休まらず、ズタボロだったと記憶しています。
当然、登山のために遠出するような、気力も残っていませんでした。
そんな折、巾着田の「曼殊沙華祭り」のネット記事を偶然見つけ、散歩がてら行ってみようかなと思ったのが、今回の山行きっかけです。
私は普段から、優雅に花を観賞する機会に乏しいものですから、心を揺さぶられるような景色なんかには全く期待はしていませんでした。
ところがどっこい。
巾着田の会場に入場するや否や、あたりを埋め尽くすおびただしい数の「彼岸花」の、まるで地獄のような壮絶な景観に圧倒されっぱなしの一日になりました。

以下の記事は、価値観すら変わってしまいそうな一日の模様となります。宜しければご覧ください。

登山日:2022年9月22日(更新日:2024年5月12日)
巾着田までのアクセス編
そもそも、どうして曼殊沙華祭りに参加しようと思ったのか?

理由は単純で、現実逃避したくなったためです。
前述のとおり、仕事の都合で急遽、引っ越しを行うこととなりました。
やり残した仕事の後始末で、毎日遅い時間に帰宅し、そこから引っ越しのための荷造りなどを行います。
久しぶりの引っ越しで何をすべきだったか何も覚えていません。
やっとたどり着いた休日も作業で時間ばかりが過ぎていきます。
フラストレーションばかりが溜まっていきます。
なんだか荷造りの途中で、全てがどうでもよくなり、関東近郊の近場で簡単にリフレッシュできる場所がないかを調べていたら、偶然、曼殊沙華祭りの記事が目に留まり、訪れてみることにしました。
まぁ、行くと決めたからには、兎にも角にも、自宅のあるから最寄りの高麗駅を目指すことにします。

今回、登山用のリュックを背負っていきましたが、巾着田と日和田山を登る程度であれば、これほどの容量は必要ないと思います。
普段使いのリュックは、すでに段ボールの奥底にしまっておりました…。
西武鉄道では彼岸花の見ごろの時期には、「高麗駅」行きの臨時便が出ている模様。


運良くこの臨時便に乗り込むことができました。
電車の中から一枚パシャリ。本日は、日中こそ晴れの予報なのですが、夕方からは雨の予報となっています。なんとか持ってくれればよいのですが。

ようやく巾着田の最寄り駅である高麗駅に到着です。おびただしい数の人が下車していきます。

駅前のロータリーには「天下大将軍・地下女将軍」なるもののモニュメントが飾られています。一体何を意味するのかは、最後まで分からずじまいでした。

曼殊沙華祭りの会場である、巾着田までは、ところどころ看板が設置されている親切設計です。ただ、この時期であれば、人の流れについていけば迷うことはないと思います。

巾着田までの道中から既に彼岸花の群生がお出迎えです。

負けじと、その他のお花も頑張っていましたが、この彼岸花の群生を前にしては、さすがに分が悪そうです。

道中は出店も出ていて、完全にお祭りの様相を呈していました。
少々歩いて高麗川を渡ると祭り会場の巾着田はすぐそこそこです。

「巾着田(きんちゃくだ)」は、清流高麗川が長い年月をかけて蛇行した形がきんちゃくの形に似ていたことからこの名前になったとのこと。

本日は平日であったこともあり、近くの小学生も遠足に訪れていました。

駅から巾着田まで、いたるところに彼岸花が群生しています。
案山子祭りなるものも開催されておりました。明らかに左手のは手抜きをしていると思われる・・・。

何やらスタンプラリーも開催されておりました。見てまわるだけでは手持ち無沙汰かと思い参加していくことに。

ただ、この手のスタンプラリーに参加した際は、必ずと言っていいほど途中でスタンプを押すことを忘れてしまいます。
狭山茶だらけの自動販売機です。埼玉に来たからには、狭山茶以外は認めないということでしょうか。

入場ゲートが見えてきました。一般の入場料は500円也。

それでは、いざ曼殊沙華公園へ。
入場ゲートをくぐり巾着田の曼殊沙華公園へ
あぁ、これは想像をはるかに超えてる。

素直に入場してすぐに感じた感想です。
パンフレットでは、やれ500万本の曼殊沙華、やれ日本一の群生地と謳われているのですが、いまいち凄さにピンときていませんでした。
しかし、実際にこの光景を目にしてため息しか出ない。

あたり一面に彼岸花が咲き誇っています。鮮やかな赤と緑がまぶしい。

彼岸花とは、鮮やかで美しいような、不気味で不吉なような、不思議な花だと思いました。
ちなみに入り口から出口まで、端から端まで歩いてみましたが、会場内であればどこからでもこんな絶景を拝むことができます。

敢えての真上からショット。

公園内の橋の上からパシャリ。

いろんな角度から彼岸花を撮影してみました。
ちなみに毎年フォトコンテストも開催されているようです。自信のあるかたは挑戦してみてはいかがでしょうか?

時折、白い彼岸花も混じっていましたが、突然変異したものでしょうか。500万本もあれば、そんなに珍しくもないのかもしれません。

ちなみに、巾着田の中央に位置している広場には、たくさんの出店が出ていました。お土産や昼食をとることも可能です。

こんなに群生してるので、てっきり毎年植え直しているのかと思っていましたが、自然に時間をかけて作られた群生地であるようです。自然の力、恐るべし。

さて、あらかた見て回ったので、そろそろ辞去します。本当に珍しい光景を見ることができました。
素直にまた、いつか来たいな~。と思いました。

いつかが具体的になることってほとんどないんですけどネ。
すっかりオマケとかした「日和田山」へ
曼殊沙華祭りをおなか一杯堪能し、今日は登山はやめで良いかなとも思ったのですが、「日和田山」のみの単品登山であれば一時間もかからないので、散歩気分で行ってみることにしました。
ちなみに、空はすっかり雲に覆われてしまいした。

日和田山の登山口までは、上のモニュメントから歩いて10分程度といったところでしょうか。看板も出てますので、すぐにたどり着けるかと。

登山口には、自動販売機とトイレが設置されています。

こちらの大きな鳥居からスタートです。

初っ端から分岐です。こういうときは基本的に男坂を選んでます。

またすぐに分岐です。

見晴らしの丘に少し興味が湧きましたが、空模様が怪しいので、おとなしく山頂を目指します。
男坂はその名のとおり、結構な岩場です。ただ、長くは続かず、そこまで危険を感じる箇所はありませんでした。

岩場を抜けると、すぐに二の鳥居に到着です。

なお、山頂よりも、こちらの二の鳥居の方が景観が素晴らしいという罠があります。
登られる際には、二の鳥居を経由することをお勧めします。

全く疲れていませんが、ここで少し休憩を入れました。
こんな感じで「巾着田」を見下ろすことが可能です。確かにキレイなきんちゃくの形をしています。

少し歩くと山頂です。時間も中途半端だっため独占状態でした。

山頂からの展望はこんな感じです。やっぱり二の鳥居の方がよい景色だったかな。

こんなラフな格好でも容易に登頂できちゃいますよ。

三角点もありました。やさしくタッチしておきます。

埼玉県民にはおなじみの「コバトン」です。実は初めて名前を知りました。

「健康マイレージ」というポイントを集めると抽選で景品が当たるようです。対象は、埼玉県に在住の方若しくは在勤の方
埼玉をメインで登山されている方は挑戦してみても良いかもしれません。
なお、私は来週には埼玉県民から晴れて、東京都民で東京勤務になる予定なので、参加はできません…。
果たして、どんな仕事が待っているのか。今から憂鬱で仕方がない…。

本格的に空にどす黒い雲がかかり始めたので撤退です。
今日は時間も遅くなったので廃案となりましたが、日和田山→物見山→五条の滝→武蔵横手駅までの縦走も面白そうだなぁと、考えていました。
次の機会を待って挑戦しようと思います。
下山後に「ALISHAN」で早めの夕食
下山後はまっすぐ高麗駅に向かおうと思ったのですが、行の道中で気になっていた「ALISHAN」に寄って行くこととしました。

ベジタリアンレストランとなっておりますが、食べログを見ると驚異の評価3.6ということで、混んでなければ寄ってみたいと思ってました。
17時前。ディナーにも早い時間だったためか、並ばず、すぐに入店できました。
ここではカレーを注文。ゴロゴロ野菜がたっぷり入っていておいしくいただけました。

三十周年を超えるのも、納得の味でした。

ただ、女性客が多くて男性一人では少し場違いだったかもしれません。
心も、胃袋も満たして帰路に就きましたとさ。
久しぶりに外で体を動かして、気分も大分、晴れやかになりました。
さて、荷造りの続きをやるか~。
おわりに
巾着田の「曼殊沙華祭り」については、関東近郊にお住まいの方も、そうでない方にも、この季節にぴったりの超お勧めのスポットです。
私も今日までは花を愛でるような趣味や感性は持ち合わせておりませんでしたが、なんだか考え方が180度くらい変わった気がしました。
こうして行ったことのない場所で、未知の体験に出会えるからこそ、登山や旅行は辞められないのだとも思いました。
関東近郊であれば、国営ひたち海浜公園のネモフィラなんかも大変有名ですので、是非訪れてみたいと思います。
それでは。
(ちなみに、引っ越しは完了し、無事、東京都民となれました。)

・・・あと、日和田山もとっても良いところですよ!

それでは。
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