皆様はキャンプはお好きですか?
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今回は東京都の最高峰である雲取山に登山をしてきました。標高は2017mです。
言わずと知れた、東京都の最高峰の山であり、東京都で2,000mを越える山は雲取山以外に存在しません。東京都・山梨県・埼玉県の県境となっていることでも有名でしょうか。
普段は関東近郊の低山を中心に登山をしているわたくしですが、今回はゴールデンウィークを活用して、できれば普段の週末2日間だけでは、訪れるのが難しいところに行きたいと思い、出かけてきた次第です。
というのも、雲取山は東京都にありながら奥多摩エリアの奥深くに位置しており、どの登山口からアクセスしたとしても、片道約10㎞の距離を歩くこととなり、公共交通機関を使った登山では厳しい行程を踏まねばなりません。
マイカーでもあれば、日帰りでの山行も現実的にはなるのですが、なにせ車も買えない貧乏人であることから、覚悟を決めて重い登山道具一式を背負い、雲取山へ挑戦する運びとなりました。
冒頭からトラブルの連続で精神的にも体力的にも厳しいものとなりましたが、だからこそこれを読んでくださっている方の反面教師になるような記事になっていると思います。
雲取山への登山を検討されている方の参考となるような情報を盛り込んだ記事となっておりますので、是非、最後まで読んでいただければ幸いです。
~2023年4月29日~
アクセス・コースタイム
アクセス情報・歩いたコース
今回は、今年一発目のキャンプ登山として意気込んでいたので、少しでも歩行距離が少ないルートを歩きたいと思い三峯神社から雲取山にアクセスする方を選びました。
よって、記事本編では三峯神社からのアクセスをご紹介しますが、いくつかの登山ルートが存在しています。参考までに情報を掲載しておきますので、ご参考としていただければと。
(ただ、あとあと調べて知ったのですが、もう一方の代表的なコースである鴨沢ルートと比べても、累計標高差・歩行距離についても、そこまで違いはないようです…。公共交通機関やマイカーの有無などで、登山ルートを決定するのが良いかと思います・・・。)
また、日帰りは一応可能な範囲であるとは思いますが、その人の体力や歩行ペースに拠るところが大きいと思います。個人的には、公共交通機関でアクセスする場合は、一泊することを強くおススメします。
(なお、宿泊やキャンプが可能となっている施設・場所については、後々まとめてみようと思っていますので、もう少々お待ちいただければと…。)
①三峯神社からアクセスする方法
西武鉄道西武秩父駅からバスに乗って三峯山駐車場で下車。乗車時間は約1時間15分で、運賃は950円です。
駅に着いたら、M4三峯神社線乗り場に向かいましょう。土日・祝日には三峰神社行の急行バスも運行されています。
最新の時刻表については、西武観光バスさんのHPで確認をお願いします!
参考:三峯神社線 | 路線バス|西武バス (seibubus.co.jp)
なお、正直、座席にありつくことが出来なかったら、かなりしんどい思いをします。大体の方の目的地は終点の三峯神社で、西武秩父駅に到着したら、まずはバス乗り場に直行することを強くお勧めします。
冒頭や記事本編でも紹介しますが、大型連休中などはバスが満員となってしまうと、臨時のバスは無く、次発のバスまで待たされることになります。さらに、三峯神社付近でも、渋滞が発生している場合は、途中下車するよう案内されることもあります。
私のように、ゴールデンウィーク真っただ中に登山を計画されている方は、バスの運行情報などもリアルタイムでリサーチされることをおススメします…。
ただ、三峯神社から雲取山までは、片道約10㎞で山と高原の地図のコースタイムは約6時間ほどですが、おそらく主要な雲取山のルートの中では一番歩きやすいルートだと思います。
また、秩父屈指のパワースポットである三峯神社に参ってから登山を開始できるというのも、このルートの特権です!
②鴨沢バス停からアクセスする方法
奥多摩駅から西東京バスに乗車し、「鴨沢」バス停下車。
最新の時刻表は、西東京バスさんのHPでご確認をお願いします。
参考:西東京バス時刻表 (vill.tabayama.yamanashi.jp)
鴨沢バス停に到着したら、廃校となった学校跡地の裏側から登山道に入っていきましょう。
山頂までの道中、七つ石小屋が存在しており、そちらで宿泊することも可能です。ただ、素泊まり限定で、テント場についてはサイトが少ないようなので要注意。
この鴨沢ルートは、おそらく雲取山登山の主要ルートでは一番メジャーなルートになろうかと思います。
七つ石山までの登りはかなり辛いものがありますが、そこさえクリアできれば富士山を眺めながら開放的な石尾根を辿って、雲取山まで歩くことが来出ます。
なお、道中にあった奥多摩小屋も老朽化が原因で閉鎖となっています。
③三条の湯登山口(「お祭」バス停)からアクセスする方法
奥多摩駅から「丹波山」西東京バスに乗車し、「お祭」バス停で下車。(なんだか楽しそうなバス停ですね。)
お祭バス停から3時間ほど林道を歩いて、山のいで湯「三条の湯」に到着です。
(わたしはこのルートを歩いたことはありませんが、)上記の三峯神社、鴨沢からのルートと比べてもコースタイムは長めに設定されています。相当の健脚の持ち主でないかぎりは、三条の湯で前泊を行うか、山頂付近の山小屋などで宿泊することとなろうかと思います。
マイカーでの日帰り登山
マイカーの場合は、丹波山村村営駐車場(小袖乗越駐車場)を利用するのがベストのようです。そこから、鴨沢からルートに合流します。
また、マイカーを持参の方ならば、鴨沢に早朝にアクセスすれば日帰りピストンは可能な範囲かと思います。ただ、山と高原の地図を見る限りでは、鴨沢の標高は540m、雲取山の標高は2,017mとなかなかの高低差(約1,500m)で、歩行距離も往復で20㎞オーバーとなり、しんどい登山にはなってしまいそうです。
私のように公共交通機関でアクセスする場合は、素直にキャンプ場や山荘で一泊するのを推奨します。
せっかくの機会なので、山荘の雰囲気やキャンプを楽しみましょー。
コースタイム
写真を撮ったり、重い荷物に苦しみながら、かなりゆっくり歩いています。ご参考までに。
- 8:14西武秩父駅着
- 9:10バス乗車
※ 8:30のバスは満員で乗車できず - 10:30※ 三峯神社付近が渋滞のため強制途中下車
- 11:15三峯神社着
- 11:45登山口着
- 13:00霧藻ヶ峰着
- 15:15白岩山
- 16:15キャンプ場着
※ 明朝、雲取山山頂へ
少々、かなり長くなりましたが、以下から記事の本編です。
三峯神社までのアクセスとトラブルの連続・・・。
電車の中からおはようございます。いきなりですが、特急ラビューの車内からスタートです。
今回は、ゴールデンウィークの長期休暇を利用した、本年初めてのキャンプ登山ということで、クソ重たいリュックを担いでの登山となります。
毎年、2回から3回程度のキャンプを行っていたのですが、コロナ渦の緊急事態宣言発令時には、遠出を控えていたため、実はキャンプを行うのは、実に3年ぶりとなります。
期待と不安と荷物を膨らませながらの出発となったのでした。
快適な移動も終わりが近づいてきました。秩父のシンボルである武甲山のお出ましです。
さて、時期はゴールデンウィークと言うこともあり、次に乗り込むのバスの座席を確保するために早々にバス停へ移動を開始します。
…が、私は勘違いをしておりました。
自宅の最寄り駅を始発で出発すれば、8時30分のバスに間に合うだろうと。ゴールデンウィークだし、当然バスの臨時便なんかも出ているだろうと。
…が、こんな考えはぺこちゃんキャンディよりも甘ったるいものでした。
「8時30分のバスは満員で乗車できません。」
アナウンスと同時にバスは無情にも行ってしまいました。
録に下調べもしなかった一登山者の末路ということで、皆様の反面教師としていただければと…。おかげで50分ほど次発のバスを待つことになりました。
これで済めばまだ良かったのですが、なんとか9時10分発のバスに乗り込み、三峯神社に向かっていたのですが、どうにもバスの進行がスムーズに行っていないようです。
本来であれば、とっくに目的地についているはずの時間なのですが、一向に到着する気配がありません…。
そして、衝撃のアナウンスが流れます。
「三峯神社周辺は大変な混雑で本バスも渋滞に捕まり身動きが取れません。到着時刻の目途も立たないため、乗客の皆様はここから徒歩で三峯神社へ向かってください。」
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まさか、途中でバスから追い出されるとは思いませんでした…。
愚痴を言っていても仕方がありません。おとなしく、徒歩で三峯神社へ向かうことに…。(なお、後々、山と高原の地図で確認したのですが、三峯神社まで1時間30分のところで歩き始めたようでした…。)
三峯神社までの遊歩道をとぼとぼ歩いていきます。地味に急登でしんどかった…。
正直、バスを途中で下車してから何か素敵な景色にであったとか、面白ものがあったということはありません。
ただ、これだけは言わせてください。書かせてください。
三峯神社までは本当に辛かったんです…。
精神的にも、体力的にも追い詰められたところでようやく三峯神社に到着です。
三峯神社の様子
三峯神社(…の入り口らしき場所)に到着です。道中はかなりの傾斜で、くそ重たいキャンプを道具もあいまって、相当体力が削られてしまいました。
正直、当初予定した行程よりも大分遅れが生じているため、早々に登山を開始したいところなのですが、折角、関東随一のパワースポットである三峯神社まできたということで、せめてお参りだけは済ませていくことにしました。
お正月の初詣なみに参拝客が列をなしています。
あわよくば御朱印をもらっていきたいと思っていたのですが、果たしてどれだけ時間がかかるかわからないため、ここはグッと我慢しました。
神聖な場所で静謐なイメージしていたのですが、あまりの人の多さに酔ってしまいそうなくらいです。チラホラと登山者の風の方の姿も確認することはできましたが、圧倒的に少数派でした。恐るべしゴールデンウィーク。
簡単な行動食を補給して、登山開始に備えることに。
…前言撤回です。備えようと思ったのですが、あまりにお団子のいい香りが漂ってきたので、お団子と行動食を補給して、登山口へ向かいます。
御朱印は我慢できても、お団子は我慢できなかった…。
今度こそ本当に登山口へ。
正午直前になってようやく登山開始・・・。
登山口に到着しました。時刻は11時45分。
このまま、重たい荷物を背負って三峯神社だけを観光して帰ろうかと思いましたが、ここまで来てしまってはなかなか撤退の判断を下すのは難しいものです。
三峯神社からの景色もそこそこ優れてはいるんですけどね…。
ただ、登山をやっているとどうしても山頂からの景色の方が…。と景色が頭にチラついてしまいます。
周りの方々も、この時間から雲取山に行かれるようだったので、気合を入れなおして出発です。
楽しいキャンプタイムと雲取山の絶景がきっとわたしの心を癒してくれる。そう信じて。
ただ、自身の体力やその日の気候なんかも勘案して、勇気をもって撤退することも視野に含めましょう!三峯神社(標高約1,100m)の登山口から雲取山(2017m)までは、1,000m近く高度を上げる必要があります。
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登山口の標識からはもう少し舗装道を歩いていきます。垂直に伸びる木々の間を通って気持ちよく歩いていきます。ようやく、登山らしくなってきました。
下の写真は一の鳥居と呼ばれています。こちらをくぐって本格的な登山の開始となります。
登山道の冒頭はゆるやかな上り坂といった塩梅です。これといって急な斜面もなく、快調なペースで飛ばしていきます。
なお、私と同様に渋滞に巻き込まれた方々が列をなしていました。ここでも渋滞に捕まるのかとも思ったのですが、すぐに道を空けてくださいました(その節は本当にありがとうございました。)。
出発時刻こそ大幅に遅れてしまいましたが、私と似た境遇の方も多いらしく少し安心です。
道中、炭焼平を通過。某有名漫画の主人公に所縁のありそうな地名です。ちなみに、漫画もアニメもまだ観賞できていません。
ちなみに、炭焼平を通過する前の二の鳥居あたりで、妙法が岳への分岐する道がありましたが、本日はスルーとしました。遠回りになるうえ、急登や鎖場もあるらしく、今日の私にそんな余裕はなかった…。
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登山口から3㎞ほど進むと若干の急登が現れますが、まだまだ体力的には余裕です。登りきると地蔵峠に到着。
ベンチなんかもあって、休憩したくなるのですが霧藻が峰の山頂まであと10分ほどです。もう少し頑張ってから休憩することに。
岩壁に秩父宮雍仁親王(ちちぶのみや やすひとしんのう)のレリーフが飾られていました。スキーやラグビーなどのスポーツの振興に尽くした方として知られており、「スポーツの宮様」として多くの国民に慕われていたようです。
レリーフの設置場所から、歩くこと少々で、霧藻が峰に到着です。ちなみに、霧藻が峰という名称も秩父宮親王が名付けたのだそう。
霧藻が峰には有人の休息所があって、宿泊もできるようです。ただし、週末やGWなどの繁忙期しか受付を行っていないようなので、宿泊を検討する場合は要チェック。
なんと、登山バッチを発見です。これは記念に購入していかなければ。
山に来るとどうしても財布が緩くなってしまっていけないなと反省です…。しかし後悔はしていない。
霧藻が峰からの景色もなかなかなもので両神山方面の展望は抜群です。実際に、今日は妙法が岳と霧藻が峰のふたつの山に登りに来たというハイカーさんもいらっしゃる様子。
2つの山に登って、三峯神社をゆっくり見て回れば、それはそれで充実した一日の完成のような気もしていますが、今日のうちに雲取山に登頂しなければ、次はいつ登り機会があるかわかりません。引かぬ・媚びぬ・顧みぬーの精神で進んでいきます。
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さて、この霧藻が峰まで来て、雲取山まで約三分の一ほど来たことになります。
「このペースなら雲取山も大したことないんじゃね?」
心にゆとりができたのか、自撮りを敢行する有り様でした。
ただ、そう思っていましたが、辛くなってくるのはここからです。そう簡単には登らせまいとする雲取山の前衛の刺客たちが牙をむきはじめます。
白岩山までは難所の連続…。
霧藻が峰を出発して、少々、下っていくとお清平に到着です。
ここから登山道の様相が一気に変わります。とにかく、このお清平から前白岩山までは辛かった記憶しかありません…。
木々の合間から厳つい山容のピークを確認できます。進行方向的におそらくあれが前白岩山と白岩山でしょう。
戦いの火ぶたが切って落とされます。
まずは鎖場です。普通に歩けば何ともないレベルの鎖場なのですが、普段よりも重い荷物を背負って通過するのはなかなか辛いものがあります。
階段なんかも出てきます。霧藻が峰までと比べてコースの斜度が明らかに高まっているのがわかります。
痩せた尾根上に出るのですが、(写真では伝わりにくいかもしれませんが、)地味に険しい傾斜に苦しめられます。ここらへんで本格的に足に疲れを感じ始めました。
立派な看板が見えたので、ようやく前白岩山に到着かな?と思ったのですが、前白岩の肩でした。できれば、こんな紛らわしいことはして欲しくなかった…。
肩の部分からもう少し登ったところで、ようやく前白岩山に到着です。お清平からの急登と格闘すること約1時間。ここで、ようやく雲取山までの中間地点に当たる場所に到着です。
なお、『前』白岩山とあるように、ここから一旦下って、改めて本物の白岩山に登り返すことになります。
さて、前白岩山で休憩しても良かったのですが、少し下ったところに白岩小屋の跡地があるので、そこで休憩することとしました。
白岩小屋は見てのとおり、荒廃しており、営業は行っていませんので、念のため。一応、山と高原の地図によると5張程度のテント場があるのですが、今日は既に満席の様相です。
ちなみに、雲取山からのコースから外れて下っていけば水場もあるようです。ただ、往復のコースタイムが20分と地味に距離があります。飲み水にも余裕があったので、ここはスルーとしました。
それと、この白岩小屋跡からは、日本二百名山にも選ばれている和名倉山(白石山)の眺めが素晴らしかったようです。当時の私には余裕もなくて眺めることができませんでしたが、通過する際には意識してみてください!
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さて、白岩小屋を出発して、本物の白岩山を目指します。
30分程度の登りですが道中は省略です。…というか、疲れが出ていたのか写真が全く残っていませんでした。
一応、白岩山山頂の様子については写真に残っていました。
ハイテンションで写真を写していますが、これがカラ元気というやつです。
森の奥から、ガサガサと音がしたので、驚いて振り返ると、「鹿でした。」
ブレブレの写真になってしまい申し訳ございません。いきなり現れる野生動物をフレームにおさめるのって難しいんですよね…。
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白岩山を抜けると急登は鳴りを潜め、しばらくは平坦な道と下りを交互に繰り返します。白岩山までののぼりとは雲泥の差です。
…というか、白岩山を越えてしまえば、道中の大ダワというポイントまでは概ね平坦な道が続いていきます。最後の急登は雲取山山荘を通り過ぎ、山頂の直下からのみとなります。
20分ほど下ったところで芋の木ドッケに到着です。
ここには、地名考証の案内板が設置されていました。
ドッケと聞くと、奥多摩の山域でたまに見かける名称なのですが、なんでも「突起」が訛っていってドッケという言葉になったようです。また、一つ賢くなってしまったか…。
奥多摩の山域でしか役に立たないような知識を頭に詰め込んだところで、どうやら雲取山まで残り三分の一を切っていたようです。
終わりが近づいてきたことは喜ぶべきところですが、足はガクガクです。
芋の木ドッケを越えてからもしばらくは平行移動なのですが、いつもなら何ともないはずの道がとても歩きにくく感じます。ここで足がよろめいてしまったら、がけ下に真っ逆さまです。
まるで、生ける屍のように歩いていると遠くにテントの幕営地が見えてきました。あそこが、雲取山山荘のキャンプ場でしょう。ゴールが見えて一気に活力が湧いてくるようでした。
それと同時に、「すごく混雑してそうだけど、自分のテントを張るスペースってまだあるよね?」という不安がよぎります。悪い予感というのは当たるものです。
もう暫く歩いて、大ダワに到着です。先ほどの地名考証の案内板では、山と山の間の鞍部のことをダワというそうです。つまりは、ここからは登りが待っているということ。
ちなみに、大ダワからは、男坂と女坂に分岐しているのですが、山と高原の地図によれば、女坂の方が歩きやすいと記載があったので、女坂の方から進むこととしました。
この時点で疲れ果てており、男坂なんかを使う気力なんて一切残っておりません。
とはいえ、ここまで来てしまえば、キャンプ場までは30分とかかりません。あと一息頑張っていきましょう!
雲取山山荘直下のキャンプ場に到着
見てのとおりキャンプサイトはどこも埋まってしまっています。
朝から踏んだり蹴ったりでようやく辿りついたわけですが、ここでも試練が待ち構えていようとは…。
どうにかテントを張れる場所がないかを探してみますが、キャンプサイトのはるか下の方まで場所が埋まっており、平坦な場所を確保するのはほぼ不可能です。恐るべしゴールデンウィーク…。
キャンプ場をさまよった末、比較的ゆるやかな傾斜部に仕方なく幕営することとしました。
「今夜はここをキャンプ地とする!」
この「水曜どうでしょう」のネタがわかる方が、果たしてどれくらいおられるのか…。
なお、こちらのキャンプ場は雲取山山頂から歩いて約30分ほどの場所に位置しています。
あと、30分も歩けるほどの体力は残っていなかったので、雲取山の登頂は明日に持ち越しとすることにしました。
今日はこの夕日だけで満足さ…。
カップ麺とおにぎりの簡素な食事を終えて、すぐさま就寝してしまいました。相当疲れが溜まっていたようで、すぐに眠りに落ちたようです。テントの中での記憶がほとんど残ってませ…zzz。
夜に備えて小説なんかをもってきていたのですが、ただ荷物を増やしただけでした…。
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夜中に一度トイレで目を覚ましたのですが、月がきれいに奥多摩の山々を照らしていました。
明日は晴れてくれそうです。頑張った分だけきっとご褒美のような景色が待っているはず。
明朝、雲取山山頂へ
おはようございます。
のそのそとテントから這い出ると、雲一つない晴天が広がっていました。
ほぼ、標高2,000メートルに位置しているキャンプ場ではありますが、寒さはほとんど感じませんでした。
周りの方たちは、一斉に帰り支度を始めています。私も簡単な朝ご飯を胃におさめて撤収準備を始めす。
若干、眠い目をこすりながら、まずは雲取山山荘へ。
こちらが雲取山山荘です。(昨日は、くたびれていて写真を撮る元気すら残っていませんでした…。)
キャンプ場から5分の距離ですが、ここまで来なければトイレも水場もありません。真夜中にトイレに起きて、真っ暗な中ここまで歩いてくるのは軽いホラーでした。
雲取山山荘の脇から山頂へ向かいます。結構な急斜面が待ち構えていますが、山荘からだと30分もかかりません。ここは一気に登り切ってしまいましょう。
山頂直下の急登を登っている最中に非常に風格のある山が鎮座しているのに気が付きました。恐らく日本二百名山にも選ばれている和名倉山でしょう。
あちらの山頂から雲取山を眺めるとさぞ綺麗なんだろうなと思いつつも、ルート上は破線ルートの個所が多い上級者向けの山のようです。わたしにはしばらく縁のない山かな。
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…さて、ようやく雲取山山頂に到着です。
今回は予想外のトラブルが多かったこともあり、感動もひとしおでした。
登頂してすぐに、同じタイミングで到着した方と写真の取り合いっこしました。
一応、東京都最高峰に立ったということで、今回はNo1のポーズで決めさせていただきました。心なしか、いつもの弱気の背中と比べて、自信に満ち溢れているような気がしないでしょうか?
あと、意外に山頂に人がいないな~と思っていたのですが、どうやら皆さん朝日を拝んで撤収した後だったようです。
昨日は即寝落ちだったため、目覚ましのセットすら行っていませんでした。完全にあと祭りですが、人の少ない山頂で静かに過ごすことができたということで、これは結果オーライと言うことにしておこう。
残り0㎞の道標。なかなか粋な計らいです。
こんな感じでいくつの山頂碑が設置されていました。
山頂からは富士山もクッキリ眺めることができました。
正直、富士山をもっとキレイに眺められる山なんていくらでもありますが、頑張った後だからこそ得られる感動もあるわけで。それを加味すると今日の富士山の眺めはやっぱり格別なのさ!
奥に見える山々は南アルプスです。ゴールデンウィークに入ってそろそろ残雪期の頃合いでしょうか。
世界的なパンデミックの影響でここ数年は南アルプスに山岳には挑戦できていません。今年は時間を作って一度でもいいから訪れてたいと思っているところです。
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…ちなみに、このブログに掲載している写真については、写真を趣味としている友人から譲り受けた、かなり古い型の一眼レフカメラを使用して写真を撮っています。
雲取山の山頂はほぼ360°視界が開けていて、雄大な景色を望むことができるのに、写真に写せる範囲が小さすぎて、少し物足りなくなってきてしまいました。
大変どうでも良い話かとは思いますが、この雲取山の山頂で、広角レンズを取り付けることのできる新しい一眼レフカメラの購入を決意したのでした。
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決意を新たにしたところで、名残惜しいですが下山を開始します。
下山については雲取山山頂から奥多摩駅近辺まで続く長大な石尾根を縦走する計画を立てています。バッサリ省略するにはあまりに惜しい景色だったので、記事には残したいと思っています。
…が、今回の雲取山登頂までの記事があまりに長くなり過ぎましたので、続きは次回の記事に持ち越しです。
雲取山のキャンプ登山を終えて
ブログの記事を書きながら当時のことを反芻していたのですが、改めて、重たい荷物に苦しめられ、ゴールデンウィークの人出の多さに辟易した一日だったなぁ~と思うばかりです。
ただ、このブログを執筆している最中もそうなのですが、「苦労はしたけど行って良かった!」と心の底から思っています。
これは毎度のことなのですが、
- 計画段階 → ウッキウキ!
- 登山中段階 → 重たい荷物で憂鬱…
- 下山後 → 達成感!…でも、しばらくキャンプはいいかな…。
- 一週間後 → また、キャンプしに出かけたいな~
・・・となるのが、自身の思考回路です。あんなに辛い思いをしているのに不思議なものです。
だけど、辛い経験をしたからこそ、その経験が強烈に印象に残って良い思い出に変わっていくんだろうなと実感している今日この頃です。
さて、雲取山の登山の模様については、ここで一旦ここで終了ですが、今回の雲取山の冒険はもう少々続きます。
後編では、どこまでも続く石尾根を縦走して下山してきた模様を記事としています。こちらも(?)見どころ満点の縦走路でした。
よろしければ、後編についてもご覧いただけますと幸いです。
それでは。
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